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【1875_三浦綾子_氷点(下)_角川書店】
著者:三浦綾子
角川書店

 兄・徹の友人・北原と愛し合うようになった陽子。しかし母・夏枝は北原にゆがんだ愛情を持ち、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう。
 登場人物は法で裁かれることの無い罪を、陽子を中心に背負うことになる。本作でで描かれている「罪」とは、人の愚かさ、醜さ、弱さ、傲慢さなど、まさに負の感情であろう。
 真っ直ぐに育っているように思える陽子でさえ、罪の本質に気づき打ちのめされる。そして、皮肉にも陽子の最後の行動によって、多くの登場人物は己の罪を自覚し、許しを請う。
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